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[Fennel]テオとフェン
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しかし、そこまで変わらない変わらないと言われるとは思わなかった。

人の家の子供は成長が早いという。
毎日見ていると、少しずつ変化するのでその都度、目に馴染んでしまって、気付き難いが、時々しか会わない人には累積した変化は非常に大きく感じられるからだ。
フェンは銀色の髪を指先で摘み、目一杯引っ張って、視界の端に映り込む毛先を見つめた。

「髪を伸ばしたら、少しは大人に見えるかな」
「随分とお手軽な大人だな」
テオが興味もなさそうに答えて、手際よく荷造りをする。
「形から入って、いつの間にか自然に近付いていくって事もあるでしょう?」
「つまり、中身は大人じゃないと認めるんだな」
「え? ん?」
そんな事を言った自覚が全くなくて、フェンが首を捻ると、止まった手からテオが毛布を取り上げて、自分の荷と一纏めに紐で括る。

「大人でも子供でも良いが、足手まといになったら置いていく」
「ならない!」

大人に?
子供に?
足手まといに?

フェンが勢い込んで答えてしまってから、またよく分からなくなって頭を抱えると、痺れを切らしたテオが荷物と一緒にフェンを担ぎ上げて、乗合馬車の荷台に放り込んだ。

(了)
 
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